2010年03月30日

足利事件再審 判決要旨(4)(産経新聞)

 イ そこで検討するに、確かに、捜査官は、起訴後であっても、被告人に」対し、当該起訴に係る事実について、その公判維持に必要な取り調べを行うことはできる。しかし、このような取り調べは、刑事訴訟法の大原則である当事者主義や公判中心主義の趣旨を没却するおそれが類型的に高いというべきであるから、このような取り調べを行うに当たっては、捜査官には、前記のおそれを踏まえた慎重な配慮や対応が求められるというべきである。とりわけ、第1回公判期日後に当該起訴に係わる事実について被告人を取り調べる場合には、公判維持のための被告人からの聴取は、まさに当該公判において被告人質問をすることで足りるのが通常であって、あえて公判外で被告人の取り調べを行う必要性は低いといえる一方、当事者主義や公判中心主義の趣旨を没却するおそれはより強度なものになるといわねばならないから、捜査官による第1回公判期日後の当該起訴に係わる事実に関する被告人の取り調べが許されるのは、公判維持のためには被告人質問ではなく公判外での被告人への取り調べをするよりほかにないというような高度の必要性が認められる場合であって、かつ、捜査官が、被告人や弁護人に対して当事者主義や公判中心主義の潜脱とならないような慎重な配慮や対応(例えば、被告人および弁護人の承諾を得た上で取り調べを行うなど)を十分に行ったと評価できる場合に限ると解するのが相当である。

 このような観点から本件取り調べについてみると、前記アの認定事実によれば、森川検事は、既に2度被告人質問が行われた後である第5回公判期日と第6回公判期日の間である12月7日に、菅家氏に対する別件の取り調べで菅家氏が本件について突如否認を始めたことから、その翌日に、本件について菅家氏を取り調べる目的で宇都宮拘置支所に赴き、菅家氏が本件の犯人なのではないかと追及する取り調べを行ったものであるところ、本件において、被告人質問ではなく公判外での取り調べによらなければ公判維持ができないという事情は一切認められないし、森川検事は、本件取り調べに際し、弁護人への事前連絡等を一切しておらず、また、黙秘権告知や弁護人の援助を受ける権利について菅家氏に説明するなども一切しなかったというのであるから、本件取り調べは、当事者主義や公判中心主義の趣旨を没却する違法な取り調べであったといわねばならない。

 しかしながら、そもそも、第6回、第7回および第9回の各公判期日でなされた菅家氏の自白は、公開の法廷でなされたものであるところ、法廷には、訴追する側の検察官のみならず、公正中立な立場の裁判官に加え、被告人の権利を防御する弁護人が列席しているのであり、被告人としては、いつでも弁護人の援助を受けられる状態にある。そして法廷においては、被告人に対し、黙秘権が十分に保障されていることはもとより、黙秘権を行使せず供述する場合であっても、強制や威迫、不当な誘導等を受けない保障が刑事訴訟法等により制度的に確保されている。そうすると、このような特性を有する公判廷における自白については、捜査官において、殊更被告人の公判廷における任意の供述を妨げるような言辞を述べたり、公判外で拷問や脅迫が加えられるなどしてそのような状態が作出されたといった特段の事情がない限り、公判外の事情を理由として証拠能力が否定されることはないというべきである。そして、本件においては、弁護人が主張するところを踏まえてもそのような事情までは存在しないから、本件取り調べの違法は、その後の各公判期日における菅家氏の自白の証拠能力に影響は及ぼさない。

(2)次に、弁護人の主張のうち、捜査官が、本件DNA型鑑定の結果を菅家氏に告げて取り調べを行った点について、偽計の自白であるとする点について検討する。

 確かに、前記のとおり、当審での取り調べの結果、本件DNA型鑑定は現段階では証拠能力を認めることができないものであることが判明した。しかし、関係各証拠によれば、捜査官は、これが菅家氏が犯人であることを示す重要な一つの客観的証拠であると評価した上で、そのようなものとして本件DNA型鑑定を菅家氏に示して取り調べを行ったと認められ、決して、証拠能力が認められない証拠であると認識した上で菅家氏に示したものでないことは明らかである。このような取り調べによって得られた自白が、偽計による自白として任意性が否定される自白にはならないというべきである。

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2010年03月27日

農業ビジネス拡大へ、「水のまち」で最先端農業 植物工場の野菜「味良し!?」(産経新聞)

 光や温湿度、培養液などを人工制御し、天候や季節に左右されずに農作物の生産ができる「植物工場」が、山梨県都留市役所の倉庫内に設置された。経済産業省の補助を受けた栽培施設の展示事業で、「水のまち」といわれる都留市が自家発電設備として市役所前などに設けた「小水力発電所」を活用している。

 実施主体の第3セクター、都留市観光振興公社や同市は、農家や事業所に見学会などでPRして工場を普及させ、農業ビジネスの拡大を図る考えだ。市の担当者は「耕作放棄地が広がり、露地物生産だけというわけにもいかない。安定的な食料供給システムとして植物工場への期待は大きい」としている。

 植物工場のメリットは、四季を通じた収穫や、露地物より短期間(40日−3カ月程度)での収穫、無農薬栽培、無洗野菜の提供が可能など。栄養価が高い野菜が生産可能との研究結果もあるという。

 都留市の工場は約30平方メートルの広さ。高さ約180〜115センチの栽培装置7台を設置し、レタスなどの葉物野菜や特産の葉ワサビを栽培する。事業費は約1054万円。公社職員が光源や培養液などの管理を担当するほか、蛍光灯より長寿命で排熱が少ない「ハイブリッド電極蛍光ランプ」を採用して省エネを図り、小水力発電所の電力を使い環境にも配慮した。

 関係者が出席した記念セレモニーで、小林義光市長は「食の安定供給、安全を考えると植物工場の持つ可能性は大きく、普及、促進に努めたい」とあいさつ。経産省関東経済産業局の増田仁産業部長は「砂漠でも野菜ができるのが植物工場。二酸化炭素を排出しない電力を使った設備は初めてで、地域活性化への期待も大きい」と話していた。増田部長によると、全国約50カ所の植物工場を3年後に3倍にするのが政策目標という。

■禁断のそのお味は?!

 取材の最後に写真撮影のため、白衣を着て工場内に入った。緑の野菜が所狭しと並び、当たり前だが見たところも露地物と変わらない。“試食”させてもらうと、サクサクッと歯ごたえがよい。スーパーなどで買う野菜より、少し甘い感じがして味もなかなかと感じた。施設見学などの問い合わせは同公社(電)0554・45・4111。(北村豊)

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2010年03月26日

神戸淡路鳴門道でトンネル事故、2車線通行規制(読売新聞)

 25日午後1時25分頃、神戸市垂水区の神戸淡路鳴門道・舞子トンネル(全長約3・3キロ)の上り車線で、乗用車が側壁に衝突し、その反動で車道の中央付近に跳ね返って、後続のトラックと衝突した。

 乗用車を運転していた男性が意識不明で神戸市内の病院に運ばれ、トラックの男性運転手も右足に軽いけが。トラックが横転するなどし、午後3時30分現在、3車線のうち2車線を通行規制しており、最長4キロの渋滞になっている。

 兵庫県警高速隊の発表によると、現場はトンネルの明石海峡側の入り口から約1・3キロで、緩やかな右カーブ。

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